【感想】「なぜあの人の周りに人が集まるのか?」おせっかいを覚悟して親切することの大切さ
今回は「なぜあの人の周りに人が集まるのか?」という本を読みましたので、感想を書きます。
この本を読む前は題名から察するに「不人気の主人公が人気ものを妬むとかの話かな」と勝手に勘違いしていました。
結論から言うと全く違いました!!
経営困難のコンビニにおせっかいな「おばちゃん」がアルバイトでくるのですが、仕事も遅いし、会社のマニュアルにも従わないというまさにお荷物。
ですが、おばちゃんの周りには人が集まるのです。
なぜ仕事ができないのに人を呼び寄せるのか…
商売をする方や、それ以外の仕事をする人にとっても大切なことを物語を通して教えてくれる、そんな本です。
あらすじ
廃止寸前のコンビニエンスストアで働く副店長のヒロイン(ユカリ)。近所にライバル店ができて、売上が急降下します。
廃店の危機が迫る中、マニュアルを徹底して、何とか売上回復を狙いますが、まったく成果が出ません。
それどころかどんどんジリ貧になっていきます。
そこに現れたのが67歳のアルバイトのオバチャン。
動きはのろいし、しょっちゅうトイレに行き、マニュアルも守りません。
しきりにお客さんのおせっかいを焼きます。
しかし、このオバチャン、お客さんの心をつかむのがうまい。
オバチャンが来てから、少しずつ売上が上向き始め……。
おせっかいな「コンビ二の女神様」が巻き起こす奇跡に号泣必至。
すべての働く人が元気になるビジネス小説です。
この本を通して学べること
- ▪️「おせっかい」が6割、「親切」が4割
- ▪️綺麗なトイレがある場所には人が集まる
- ▪️同じ「ありがとう」はない
- ▪️仕事をすることの意味はお金をもらうことではない
「おせっかい」が6割、「親切」が4割
人のために親切をしたい。そう思うことは日常的にありますよね。
電車で席を譲ったり、道に迷っている人に声をかけてあげたり。
しかし、それはとても勇気がいる行為です。
親切にしたいけど、おせっかいだと思われてショックを受けたくない、傷つくくらいなら見なかったことにしとくそう思う人も多いと思います。
相手に求められてから行動すると「親切の境目」がわからなくなる
だから、普段から相手のためになりそうなことを続けるのが大切で、そのうちなんとなく境目が見えてくる。
とにかく「おせっかい」をしよう!!そうすれば人は付いてきてくれる。
綺麗なトイレがある場所には人が集まる
物語で「おばちゃん」は頻繁にトイレに行きます。
最初は歳のせいだし、それでも多すぎて困るとユカリは注意しようとします。
しかし、コンビニのお客さんが言うには「トイレが綺麗だからまた立ち寄った」というのです。
「おばちゃん」がトイレに頻繁に行っていた理由は「トイレを綺麗にしていた」ということだったのです。
人は誰しも汚いところを拒みます。
トイレは汚いという一般的な象徴でもあり、ここの掃除がなっていないと客観的に「だらしない」と思われたりします。
昔「トイレの神様」という歌が流行りましたよね?
「トイレを綺麗にすればべっぴんさんになれる」その言葉は間違っておらず、内面から綺麗になるということでした。
別の本ですが「夢をかなえるゾウ」という本でも「トイレ掃除」について語られていました。
トイレ掃除をしたからどうって話ではなく、相手の気持ちを考えるのが第一で、相手に気持ちよく仕事をしてもらいたいとかも気持ちの面では同じだと思いました。
同じ「ありがとう」はない
コンビニあるあるなのですが、毎度店を出るたびに「ありがとうございます」という形だけの挨拶がありますよね。
商品を買った場合はいいのですが、買わずに出て行く場合も「ありがとうございます」と言われ、申し訳ない気持ちになったことはありませんか?
物語で「おばちゃん」はお客さん一人一人にコミュニケーションをとり、気持ちのこもった「ありがとうございます」を言います。
商売はものを売る、ものを渡すだけでは心は伝わらない
やはり大切なのは言葉です。
ものを売るだけ、買うだけなら通販でことが足りますよね。
それでも買いにくるということはものだけでなく、売る人の気持ちを買いにきてくれているということです。
皆がそう思っているわではありませんが、まずこちらが相手のためを思って行動するということが大切ということですね!
仕事をすることの意味はお金をもらうことではない
物語では「おせっかい」をすることでだんだんとコンビニの経営も回復していきます。
そんな中、自分の店にはないがライバル店にある商品を求めてくるお客さんがきます。
主人公のユカリはここで二択の選択をします。
- ・自分の店の商品で似ているものを勧める
- ・相手に満足してほしいから、ライバル店を勧める
ユカリがとった行動は後者でした。
お店にとってマイナスでもあるのに、後者を選んだのはやはり「相手に満足してほしい」という気持ちが強かったからです。
結果、そのお客さんは感謝して再びコンビニに赴いてくれます。
目先のお金に釣られず、相手にとっていいことをすれば、結果として帰ってくる
他の仕事でもそうですが、お金を稼ぐために働くと思う人は仕事に不満を持ち、やる気もなくなる、そんな人が多いと思います。
視点を変えることで、相手に喜んでもらったり、認められるために努力することが仕事のやりがいになるかもしれません。
まとめ
この本を読んで、「おばちゃん」のような心遣いができたら幸せそうと思いました。
身近なこと、小さなことから「おせっかい」を始めて行きたいと思います。
全体を通して、思わず胸が熱くなるようなエピソードやためになる話が、わかりやすく書かれていますので、ぜひ興味をもっていただけたら思います。