「AIって結局、使えるんですか?」
制作の現場でこう聞かれることが増えました。答えはシンプルで、使えます。それも、劇的に。
私がAIツールをWeb制作に本格導入したのは2023年の終わりごろ。それから約1年半が経ち、制作の流れはほぼすべてが変わりました。スピード、アイデアの出し方、コーディング、SEO対策──どの工程も、AI以前とAI以後では別物といっていいくらいです。
この記事では、静岡西部・浜松エリアを中心に中小企業・製造業のホームページを制作し続けてきた私(satokotadesign)が、AIを使って何がどう変わったのかをリアルにお伝えします。
「うちもAIを活用したい」「Webをリニューアルしたい」と考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
制作スピードが劇的に変わった──コピーライティング編
Web制作の中でもっとも時間がかかっていた作業のひとつが、「言葉を作ること」でした。
キャッチコピー、サービス説明文、会社の強みの言語化──これらはデザインより先に決まらなければならないのに、いちばん時間がかかる。お客様にヒアリングしても「うまく言葉にできない」という場面が多く、私も悩みながら何時間もかけて文章を書いていました。
AIを使うようになってからは、この工程が劇的に速くなりました。
たとえば、製造業のお客様から「こんな会社です」という簡単なメモをいただいたとします。それをChatGPTやClaudeに渡して「このメモをもとに、ホームページのファーストビューに使えるキャッチコピーを10パターン出して」と指示するだけで、数秒後に候補が並びます。
もちろん、そのまま使えるものはほとんどありません。でも「たたき台」が10個あるのと、ゼロから考えるのでは、スピードも質も全然違う。AIが出した言葉をヒントに、そこから磨いていく──そのプロセスが確立されてからは、コピーライティングにかける時間が以前の3分の1以下になりました。
デザインの「方向性」をAIで一瞬で決める
デザインの分野でも、AIは欠かせないツールになっています。
私がよく使うのは、方向性のすり合わせにAIを活用する方法です。お客様に「どんなデザインが好きですか?」と聞いても、イメージを言葉で共有するのは難しい。そこでAIに「製造業の会社らしく、信頼感と先進性を両立したホームページのデザインの方向性を5つ提案して」と聞き、その候補をもとにお客様と対話します。
また、バナーやOGP画像などのグラフィック制作では、AIに大量のアイデアを出させて、私がデザインツール(Figma)で仕上げる、というフローが定着しました。以前は「ゼロから考える」時間が長かったのが、今は「たたき台を選んで磨く」だけ。アウトプットの質が上がり、お客様とのやり取りもスムーズになりました。
ただ、AIが出すアイデアがそのまま「良いデザイン」になるわけではありません。どのアイデアがそのお客様の業種・ターゲット・地域性に合っているかを判断するのは、やはり人間の仕事です。AIはアイデアの数を増やしてくれる、強力な「壁打ち相手」です。
コードもAIが書く時代──でも丸投げはNG
コーディングの変化も大きいです。
以前は、複雑なアニメーションやJavaScriptの実装は「調べながら書く」か「外部ライブラリを探す」しかありませんでした。それが今では、やりたいことをAIに説明すると、動くコードが即座に出てきます。
「スクロールに連動してフェードインするアニメーション、CSSとJavaScriptで書いて」──これだけで、コメント付きの実装コードが生成されます。細かい調整はありますが、ゼロから書く手間が大幅に省けるようになりました。
ただ、AIが出力するコードは必ずレビューが必要です。動いているように見えて、実は特定のブラウザで崩れる、スマートフォンで表示が壊れる、パフォーマンスが悪い──こういった問題がよくあります。AIのコードをそのまま使うのではなく、「私がコードの意味を理解した上で使う」というスタンスを崩さないことが重要です。
AIはコーディングの速度を上げてくれますが、品質を保証してくれるわけではありません。そこはWebデザイナーとしての知識と経験が問われる部分です。
SEO・AI検索対策も、AIと一緒に考える時代に
最近、問い合わせで増えているのが「AIに検索された場合、うちのサイトはどう表示されますか?」という質問です。
GoogleのAI Overview(AIによる検索結果まとめ)や、ChatGPT・Perplexityなどの対話型AI検索が普及したことで、これまでのSEO(検索エンジン最適化)だけでは不十分な時代になりつつあります。
AIに「このサービスなら〇〇に相談すれば良い」と言及されるためには、Webサイトの情報をAIが正確に理解できる形で整えることが必要です。これを「AEO(Answer Engine Optimization)」や「AI検索対策」と呼ぶこともあります。
具体的には、
- よくある質問(FAQ)を明確に記載する
- 会社の専門性・実績・地域性を構造的に記述する
- コンテンツの信頼性を高める(E-E-A-T対策)
などが有効です。そしてこれらを考えるときにも、AIが強力な助けになります。「この会社のサービスページをAI検索で上位表示されやすい構成に改善して」とAIに相談しながら、一緒に改善策を考えていく。まさに「AIとともに、AIに備える」時代です。
それでも「人」にしかできないことが残っている
ここまで読んで、「じゃあWebデザイナーは要らなくなるのでは?」と思った方もいるかもしれません。
正直に言います。単純な作業は、なくなります。テンプレートを当てはめるだけのサイト制作、画像の切り抜き・リサイズ、定型文の作成──こういった作業はAIで代替されます。実際、すでにそうなっています。
でも、なくならない仕事もあります。
それは、お客様のビジネスを理解して、Webで解決策を設計することです。
「なぜ問い合わせが増えないのか」「どんな言葉を使えばターゲットに刺さるか」「このレイアウトは製造業のバイヤーに信頼されるか」──これらは、業種・地域・ターゲット・競合・文化的背景などの複雑な要素が絡み合います。AIはデータを処理できますが、「この企業のリアル」を肌感覚で理解することはできません。
静岡西部の製造業がどんな仕事をしているか、浜松の中小企業が何に課題を感じているか──そういった地域密着の知識と経験は、人間だからこそ持てるものです。そこにこそ、私の仕事の価値があると信じています。
まとめ──AI時代のWeb制作者として
AIを活用することで、Web制作の現場は本当に大きく変わりました。
- コピーライティング:AIがたたき台を出し、人が磨く
- デザイン:AIがアイデアを増やし、人が選んで仕上げる
- コーディング:AIが速度を上げ、人が品質を担保する
- SEO・AI検索対策:AIと一緒に戦略を考える
「AIを使いこなせるWebデザイナー」と「使いこなせないWebデザイナー」の差は、これからますます広がっていきます。私はその波に乗りながら、地域の中小企業・製造業のお客様に、より良い成果をお届けできるよう日々取り組んでいます。
ホームページのリニューアルやAI検索対策のご相談は、無料で承っています。まずはお気軽にご連絡ください。